カルシウムが筋トレに必須な理由は?主な効果と摂取時に注意すべき点

皆さんはカルシウムの摂取ってどうされていますか?

子供の頃に身長を伸ばすため、骨を丈夫にするためにカルシウムを摂りなさい、とよく言われませんでしたか?

給食で牛乳が配られる小学校や中学校もあるみたいですね。ボクの学区はそうでした。

でも、そもそも本当にカルシウムを摂取すれば身長が伸びるのかどうか疑問ではないですか?

そこで、この記事ではそのカルシウムについて詳しく解説していきます。

実際にカルシウムの”本当のこと”あまり知られていないって個人的にちょっと問題だと思うので、参考にしてみてください。

カルシウムとは?

カルシウムが骨の材料であることは皆さんご存知かと思います。

だから、子供の頃からカルシウムをたくさんの摂取できるようにと牛乳を飲まされましたよね。

じゃあ、もう成長が止まった今はカルシウムは必要ない?

そんなことはありません。

日本ではカルシウムの推奨摂取量が成人男性で800mg、しかしながらこれをクリアできている方は少数です。

そういった状態ではもちろん骨への悪影響がありますが、それだけではありません。

カルシウムはイオンとして身体の中に存在し、筋肉を収縮させる働きなどを担っています。

筋トレをしている方には特に必須ですよね。

カルシウムが及ぼす2つの効果

では、そんなカルシウムですが、どんな効果があるのか詳しく解説していきます。

骨の合成

まずは皆さんが知っている通り、カルシウムは骨の主成分です。

体内に存在するカルシウムの99%は骨に存在し、残りは血液筋肉に存在しています。

この浮遊しているカルシウムが欠乏すると、骨を分解しカルシウムを取り出します。

つまり、カルシウムが欠乏すると骨がどんどん分解されていってしまうのです。

成長期は特に骨の合成が活発ですのでカルシウムの摂取が大切ですが、成長期でなくても骨の合成が活発になる場合があります。

それが「筋トレ」です。

筋トレでは重量を担ぐことで骨に負担がかかるため、身体がより強固な骨を作ろうと骨の合成を活発にさせます。

つまり、筋トレをしている場合もカルシウムの摂取は大切なのです。

血液凝固や筋肉の収縮

骨以外に存在しているカルシウムは主に

  • 血液凝固
  • 筋収縮

などの働きをしています。

筋肉の運動にはカルシウムを始めとする様々なミネラルイオンが必要となるので、ポカリスエットといったスポーツドリンクでイオン(電解質)を摂取する必要があるのです。

カルシウムが欠乏した場合は筋収縮が上手に起こらず、筋痙攣が発生します。

骨からカルシウムを供給できるためにカルシウム欠乏による筋痙攣は稀ですが、骨からカルシウムを筋肉に補填する過程で、骨が脆くなったり、血管が収縮し高血圧になったりと、様々な障害が発生します。

この2つが主なカルシウムが与える身体への影響です。

カルシウムと筋トレの関係は大きい

先程紹介した筋肉の収縮や、筋トレをすることで骨の合成が高まるなど、筋トレとカルシウムは非常に関連深いので、筋トレをしているのであればカルシウム摂取にもこだわってほしいです。

特に筋トレをしているからと言ってタンパク質をたくさん摂ろうとすると、カルシウムと相性の悪いミネラルである「リン」を大量に摂取してしまいます。

これがカルシウムの吸収を阻害してしまうので、筋トレをしている方はせっかく骨の合成が活発になっているのにカルシウム不足になりがちなんですよね。

なので、カルシウムも常日頃から意識してしっかり摂取するようにしてください。

カルシウムの摂取量と副作用

カルシウムの推奨摂取量は成人で男女それぞれ

  • 男:800mg
  • 女:650mg

となっています。

カルシウムにはそれとは逆に耐容上限量というものが定められています。

これは男女一緒で2,500mgです。

簡単にいえば、それ以上摂取しないでくださいって意味です。

耐容上限量を過剰した場合「高カルシウム血症」になってしまうことがあります。

これは体内のイオンバランスが崩れることで、

  • 口内の乾燥
  • 頻尿
  • 頭痛
  • 味覚の異常
  • 嘔吐
  • 倦怠感

などが症状として現れます。

過剰摂取しすぎると肝臓に負担

しかし、カルシウムは過剰に摂取しても腸が吸収を制限してくれます。

また、過剰に吸収されたとしても尿として排出されますので、そこまで過剰症が現れることはあまりありません。

ただ、過剰分を排出するために様々な臓器に負担をかけますので、摂取量をしっかりコントロースするのに越したことはありません。

カルシウムの摂取方法と食品リスト

カルシウムは様々な食品に含まれます。

これらの食品のリストを書いておくので、参考にしてください。

  • 牛乳
  • 小魚
  • エビ
  • 大豆食品
  • ケール
  • ほうれん草
  • チアシード
  • バジル

これらはカルシウムを特に多く含む食品で、動物性食品からは比較的カルシウムを摂取しやすいです。

ヴィーガンやベジタリアンの場合、カルシウムの摂取が少し困難になりますが、気をつければ特に問題ありません。

大豆食品から下の食品は植物由来のカルシウムを多く含む食品です。

カルシウム摂取の注意点

次にカルシウムを摂取する際の注意点をいくつか紹介しておきます。

注意してほしい点は、

  • タンパク質と一緒に摂取
  • マグネシウムとのバランス
  • ビタミンDを不足させない
  • 牛乳なら殺菌方法をチェック

この4つです。

タンパク質と一緒に摂取

タンパク質と一緒に摂取することでカルシウムの吸収率が高まりますが、リンが多く含まれるコンビニの添加物豊富な食品などは注意してください。

マグネシウムとのバランス

カルシウムとマグネシウムは体内でバランスが摂られています。

  • カルシウム:マグネシウム=2:1

になるように摂取しないと、過剰分が体外に排出されてしまいますので、カルシウムの摂取に加えてマグネシウムを一緒に取るようにしましょう。

ビタミンDを不足させない

ビタミンDは特に骨、カルシウムの代謝に関連の深いビタミンです。

これが不足する、もしくは紫外線に当たる機会が少なくビタミンDが活性化しないなどの状態にあると、骨の合成がうまくいかないので注意してください。

牛乳なら殺菌方法をチェック

カルシウムを摂るなら、牛乳!と思っていませんか?

まず、その牛乳の殺菌方法をチェックしてみてください。パッケージに必ず表記があるはずです。

おそらく、多くの牛乳が高温(120~150度)で1~3秒で殺菌する高温瞬間殺菌が採用されているはずです。

コスパがいいですから。

でも、この方法だと牛乳に含まれるカルシウムが熱で破壊されてしまっている可能性が非常に高いです。

値段は1.5倍ほどになりますが、60度代で30分程度の時間を掛けて殺菌する低温殺菌方式を採用している牛乳を買うことをおすすめします。

特にお子さんが成長期と言った場合にはこちらの牛乳が断然おすすめです。

もしくは低脂肪でヘルシーな豆乳でもカルシウムは摂取できるので、苦手じゃなければ豆乳もおすすめです。

カルシウムのウソホント

カルシウムはほとんどの人が知っている成分ですが

  • カルシウムをいっぱい摂ると身長が伸びる?
  • カルシウムが不足するとイライラする?

この2つ関してはとても興味があるという人も多いのではないでしょうか?

実際にこららのことは本当なのか調べてみました。

カルシウムをいっぱい摂ると身長が伸びる?

子供の頃から身長を伸ばすために「カルシウムを摂りなさい!」と言われてきませんでしたか?

また、身長が伸びると謳っているカルシウムサプリメントなどもありますよね。

これって本当なのかというと「本当でもあり、嘘でもある」という回答しかできません。

こちらの論文ではカルシウムサプリメントを投与した子どもたちの身長が伸びたことが確認されていますが、これらの子どもたちは栄養失調状態にありました。

カルシウム不足の子供に対しては「カルシウムの摂取は身長を伸ばす」と言えますが、カルシウムが十分に摂取できる日本の子供に対して「カルシウムの摂取は身長を伸ばす」と言うことは少し難しいですね。

あくまでもカルシウムが不足すると十分に身長が伸びないというのが正解です。

カルシウムが不足するとイライラする?

こちらは最近になって言われるようになりましたね。

これも、なんとも結論を出し難いテーマです。

そもそも、これについて研究された論文が少ないことが情報錯誤の原因となっているようです。

カルシウムイオンが神経伝達に関連していることは間違いありませんので、イライラの原因となる可能性は十分に考えられますが、カルシウムが不足した場合は骨を分解することですぐに供給できるために、

「カルシウム不足→イライラ」

という構図が成り立つとは考えられません。

可能性としては

「イライラ→カルシウム不足」

のほうが現実的ですね。

逃げるような説明になってしまいましたが、これについては情報が少なく、断言できないというのが現状です。

そもそも、研究されていないあたりを見るとあまり関係ないんじゃないかと。

現段階で間違いなく言えることは「カルシウム摂取がイライラを抑えることはない」ということだけです。

カルシウムサプリメントおすすめ

最後にいくつかカルシウム入りのサプリメントを紹介しておきます。

カルシウムは特にサプリメントなどを用いずとも上手に摂取できますが、マグネシウムとバランスよく摂取することができるサプリメントなどを使うことは効果的です。

Now社 – マグネシウム&カルシウム

こちらはマグネシウムとカルシウムが2:1、つまり逆に配合されているものです。

これを使う場合には通常の食事からしっかりとカルシウムを摂取している必要があります。

ウィダー  カルシウムタブレット

こちらはカルシウム:マグネシウムで2:1、つまり”正しく”配合されています。

安心の日本製で、BASICなカルシウム&マグネシウムサプリメントです。

まとめ

以上、カルシウムでした。

皆に知られている有名な栄養素、カルシウムですが、実はあまり正しく知られていないことがあります。

しっかり理解して正しいカルシウムの摂取を心がけましょう。

参考:

Effect of calcium supplementation on bone mineral accretion in Gambian children accustomed to a low-calcium diet

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