ビーガン(ヴィーガン)は本当に健康?不健康な理由を徹底検証してみた

ビーガン(ヴィーガン)は本当に健康?不健康な理由を徹底検証してみた

ネット上にはおそらく「ビーガン=健康」という記事がありふれていますが、 僕はビーガンが健康だとは思いません

そこで今回は知り合いにビーガンがいる私が、

  • ビーガンが健康だと思われている理由
  • ビーガンは本当に健康なのか
  • ビーガンが不健康な理由はなにか、またその解決策(本題)

について解説していきます。

ビーガン(ヴィーガン)とはそもそも何?

倫理観や環境問題への配慮から動物の殺生を最小限にしようと、動物性食品の摂取、まだ革、ウールなどの動物性の材料を用いた製品の購入を控えるライフスタイルです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

なぜビーガン(ヴィーガン)が健康だと思われているのか

ビーガンが健康だと思われている理由、また「ビーガン=健康」という情報がネットにあふれている理由について解説していきます。

上記でも簡単に解説しましたが、ビーガンとは倫理観や環境問題から動物性食品の摂取を最小限にするライフスタイルです。

しかし、いち個人が肉食を辞めたとしても救える命には限りがありますので、私達は多くの人にビーガンを啓蒙することで、動物の命の搾取を減らそうと考えています。

つまり、ビーガンを広めたい僕達ビーガンは「ビーガン=健康」と発信することで、正しい情報発信以外の別の目的(ビーガン啓蒙)を達成させようとしているのです。

このようなことを理解すると、ビーガンの健康について書かれている記事を冷静な目で判断できるはずです。

誰でも発信できる時代ですので、読者側もリテラシーを高めていかなければ行けません。

ビーガン(ヴィーガン)は本当に健康?

では、ビーガン(ヴィーガン)を啓蒙したいために「ビーガン=健康」と発信している人たちは全員嘘をついているのか?

という問題が発生しますが、その可能性は限りなく低いです。

まず、健康問題を「健康」「不健康」の二極化することは不可能です。

つまり、一方では健康であるけれども、一方では不健康であるわけです。

「ビーガン=健康」と発信しているビーガンの方々は、ビーガンが健康である面を取り上げているため嘘ではありません。

しかし、同時に高いリテラシーを持ち一歩引いた目線で情報を判断する必要があります。

対象に、「ビーガン=不健康」という情報が出回らないのは、その情報を発信することに意味が無いからです。

ネット越しの情報発信も慈善事業ではありませんので、意味を持たない情報の発信は少なくなります。

ビーガン(ヴィーガン)が健康な理由と不健康な理由

ここからが本題となり、ビーガンのどういった面が健康でビーガンのどういった面が不健康なのか解説しています。

が、上記でも言及した通り、高いリテラシーをもって情報を判断して頂けると助かります。

ビーガンが健康な理由

「食事制限により、不必要、もしくは過剰になりがちな栄養素の摂取を控えることができる」

のが、「ビーガン=健康」とされている理由です。

現在、特に過剰摂取が問題とされている栄養素を紹介します。

飽和脂肪酸

特に問題なのがこの飽和脂肪酸です。

飽和脂肪酸は主に肉の脂質に多く含まれている栄養素ですが、常温で液体の植物性の油と異なり、常温で個体(いわゆる脂)という特徴を持っています。

この栄養素の過剰摂取によって引き起こされるのが、死の四重奏と言われている、

  • メタボリックシンドローム
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 高脂血症

です。

これらの症候群は最終的に、

  • 動脈硬化
  • 脳卒中
  • 心筋梗塞

などの、死に直結する心血管疾患を引き起こします。

ビーガンというお肉を全く食べない食生活だと、飽和脂肪酸の摂取量をかなり制限できますので、これらの病気のリスクをかなり下げることができるのです。

添加物はガンの元になる可能性がある

栄養素ではありませんが、肉食では過剰しがちです。

日本人の死因の1位である悪性腫瘍、つまり「ガン」のリスクを高める発がん性があるものも多く注意が必要です。

特に注意スべきなのが「加工肉」。

ハム、ウインナー、ソーセージといった加工肉は着色料、保存料なんかが大量に添加されています。

もちろんファストフードのハンバーガーも例外ではありません。

一応、添加物は厚生労働省により「健康に害を与えない範囲」に制限されていますが、

厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。また、使用が認められた食品添加物についても、国民一人当たりの摂取量を調査するなど、安全の確保に努めています。

出典:厚生労働省 食品添加物

加工肉事態を大量に摂取してしまってはもちろん健康を害します。

添加物は加工肉以外にも、インスタント食品コンビニ弁当などの簡易的に食べることができる食品の多くに含まれています。

ビーガン(ヴィーガン)では、これらの食品を食べることができなくなります。つまり、添加物の摂取が制限されますので、健康とされているのです。

ビーガン(ヴィーガン)が不健康な理由

多くの食品から栄養素を摂取できる肉食の方が、必要な栄養素を摂取しやすいことは間違いありません。

ビーガン(ヴィーガン)になれるほど食事を制限できるのであれば、脂質の多い肉を避ける、添加物の豊富なコンビニ食を避けるなど、適切な食生活を送ることも難しくはありません。

  • 食事管理ができていない肉食 vs ビーガン

の場合では、ビーガンの方が健康かもしれませんが、

  • 食事管理されている肉食 vs ビーガン

では、肉食のほうが健康と言えます。

上記の理由から、僕は「ビーガンは肉食より不健康」という主張をしますが、

同時に「ビーガンのほうが健康」と主張するビーガンの方も決して嘘を言っているわけではないことがわかります。

ビーガン(ヴィーガン)で不足する栄養素

食事が制限されるビーガンでは、栄養素が過剰することは珍しいですが、栄養素が不足することが問題となります。

以下、ビーガンで不足しがちな栄養素とその対策をまとめましたので参考にしてください。

タンパク質

一般的な食事での主なタンパク源は、肉、魚、卵などの動物性食品です。

このブログの読者さんは筋トレで身体を鍛えられている方が多いはずですので、もちろんタンパク質の摂取については気になりますよね。

おそらく飲まれているであろうホエイプロテイン(牛乳由来)も動物性食品です。

タンパク質が不足すると、筋肉が大きくならない原因になり、もっと酷い場合は筋萎縮を引き起こす可能性があります。

タンパク質は筋肉の材料として有名ですが

  • 消化酵素
  • ヘモグロビンなどの輸送組織
  • 免疫機能
  • 肌や髪の毛

なんかもタンパク質によって作られるため、タンパク質の摂取不全が身体にもたらす悪影響は無限大です。注意してください。

ビーガンがタンパク質を摂取するためには

ビーガンの主なタンパク源は豆類と穀物類になります。

  • 大豆
  • 大豆製品
  • レンズ豆
  • ひよこ豆
  • インゲン豆

などの豆類をしっかりと摂取しましょう。

穀物からタンパク質を摂取する場合はなるべく精白されていない

  • 玄米
  • 全粒粉小麦

などの茶色いものを摂取しましょう。
精白される際に除外される部分にタンパク質が豊富に含まれています。

また、

  • オートミール
  • ヘンプ
  • アマランサス
  • キヌア

なんかのタンパク質が豊富な穀物類も積極的に摂取するようにしましょう。

必要であればサプリメントの使用もおすすめです。

詳しくは過去の記事を参考にしてください。

メチオニン/リジン

これらはビーガンで特に欠乏する必須アミノ酸です。

主なタンパク源である豆類ではメチオニンの含有量が少なく、タンパク質の利用率が悪くなってしまいます。

また、穀物類から摂取できるタンパク質にはリジンの含有率が少なく、同じようにタンパク質の利用率が悪くなってしまいます。

これら2つの必須アミノ酸を合成して作られるカルニチンという成分は、体脂肪をエネルギーに変換する際に必要な成分で、

メチオニンとリジンが欠乏するビーガンではカルニチンの合成に影響を与えます。

問題はカルニチンだけではありません。

必須アミノ酸が正しく摂取されていないと、タンパク質の利用率が悪くなってしまいます。

タンパク質をしっかり摂取しているつもりでも、タンパク質不足による健康被害が現れる可能性があります。

ビーガンでメチオニン/リジンをしっかり摂取するためには

タンパク質の摂取が豆類に偏るとメチオニンが欠乏し、タンパク質の摂取が穀物類に偏るとリジンが欠乏します。

これら2つのタンパク源をバランスよく摂取することが大切です。

しかしながら、ほとんどの場合タンパク質が豊富な豆類に摂取が偏りがちです。

そんな時は穀物由来のプロテインパウダーを摂取したり、メチオニンを別途サプリメントとして摂取するなどのアプローチが必要になります。

こちらも詳しくは前回の記事にまとめありますので参考にしてみてください。

ビタミンB群

意外にもビーガンではビタミンが不足する場合があります。

特にビタミンB群は一般的に豚肉などから摂取されますが、これらを摂取しないビーガンではビタミンB群が欠乏します。

なかでも基本的には動物性食品にしか存在しないビタミンB12は特に問題です。

ビタミンB群が欠乏した場合、三大栄養素の代謝不全が問題となります。

ビタミンB12は造血作用がありますので、欠乏した場合は貧血の症状が現れます。

ビタミンの欠乏は、身体に深刻な悪影響を与える前にニキビができるなどのシグナルが現れます。

これらに特に敏感になり、ビタミン欠乏を瞬時に察知する必要があります。

ビーガンでビタミンB群をしっかり摂取するためには

摂取が最も難しいビタミンB12は、海藻、ニュートリショナルイーストから摂取できますが、

日常的に食べることができる食品群ではありませんので、サプリメントの利用が1番おすすめです。

特に筋トレで体作りをしている方はビタミンが少しでも欠乏すると筋合成に悪影響を与えますので、絶対に避けたいですよね。

それでしたら、マルチビタミン系のサプリメントの摂取をおすすめします。

必須脂肪酸

魚を食べると頭が良くなる、とよく言われましたよね。

これは魚に含まれるDHA、EPAという脂肪酸が影響するからです。

DHA、EPAはオメガ3系脂肪酸という必須脂肪酸。

つまり、体外から摂取が必須な栄養素なのですが、魚を食べないビーガンの方は摂取できません。

必須脂肪酸はビタミンFと言われるぐらいに、ビタミンぐらい大切な栄養素とされていて、

欠乏した時に身体にあたえる悪影響はビタミン同様無限大です。(特に問題なのは脂質の代謝不全)

ビーガンで必須脂肪酸をしっかり摂取するためには

オメガ3系脂肪酸は、

  • DHA(ドコサヘキサエン酸)
  • EPA(エイコサペンタエン酸)
  • ALA(αリノレン酸)

の3種類です。

DHA、EPAは魚由来が殆どのため摂取できませんので、その分をALAで補う必要があります。

ALAは主に種実類から摂取が可能で、

  • ゴマ
  • チアシード
  • ナッツ

などが主な摂取源になります。

これらの食品は同時にタンパク質も豊富ですので、積極的に食べたいですね。

まとめ

ビーガンという思想の特性上、「ビーガン=健康」という情報が出回りがちですが、かと言ってそれがすべてウソというわけでもありません

一方では本当だけれども、一方では間違っていたり。。。

誰でも発信できる時代で大切なのは、読者側が高いリテラシーを持つことです。

食事制限が厳しいビーガンでは、栄養摂取過剰による健康被害は避けられますが、栄養摂取不足による健康被害が懸念されます。

何事もバランスが大切ですので、それぞれの食生活に適した食事管理が必要になります。

ビーガンの方はここで紹介した不足しがちな栄養素、

  • タンパク質
  • メチオニン/リジン
  • 必須脂肪酸
  • ビタミンB群

などに注意してくださいね。

以上、紹介したように、ビーガンで健康を手にするためには様々な工夫が必要です。

もちろん、ソレ以上に 動物愛護に貢献できるという価値があるために僕はビーガンというライフスタイルを営んでいます。

しかし、ただ動物性食品をさけるだけのビーガンでは健康を害する可能性がありますので、

その点については考える必要がある、ということを忘れないでくださいね。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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