皆さん、ちゃんと野菜食べていますか?
この言葉、まさか母親以外の人間に言われるなんて思ってもいなかったのではないでしょうか。笑
筋トレを通じて肉体改造をして行くためには食事管理が欠かせませんよね。
ゆえに、プロテインでタンパク質を確保したり、いっぱいご飯を食べてグリコーゲンを補給していることかと思います。
これらのようなマクロ栄養素の量を管理し、カロリーコントロールを行なうことは肉体改造にとっては最も大切なことです。
しかし、それだけではいけません。
カロリーコントロールが出来るようになったら次のレベルに行きましょう。
それが、ミクロ栄養素の管理です。
ビタミンやミネラルといったミクロ栄養素はカロリーがなく、筋肉にはならないものの、筋肉を作る補助をする栄養素です。
プロテインが家を作るための木材だとするならば、ビタミンやミネラルは大工さんといったところでしょうか。
この記事でそんなこれらのミクロ栄養素の中でも、特に筋トレと関連性の深いビタミンBの群について紹介していきます。
目次
そもそもビタミンって何?基本的にことについて
そもそもビタミンとは何なのでしょうか。
Vitaminとは、
- Vita(生命)
- Amine(アミノ酸)
がくっついた言葉です。
ビタミンとは生命に欠かせない微量栄養素、かつ有機化合物のことを指します。
生命に欠かせない5つの栄養素(五大栄養素)の内
- タンパク質
- 脂質
- 炭水化物
この3つは摂取量が多いために主要栄養素(マクロ栄養素)と呼ばれる3大栄養素に分類されます。
残りの2つは摂取量が少量であることから、微量栄養素(ミクロ栄養素)と呼ばれ、それが
- ビタミン
- ミネラル
です。
有機化合物というのは、原子C(炭素)を含む化合物のことですので、ミネラルなどの無機質は該当しません。
これが、ビタミンの定義なわけですが、それに該当する成分はいくつもあります。
ビタミンの種類
そんな中から、特に必要と思われる成分を13個ピックアップされ、それが人間に不可欠な栄養素としてビタミンとされています。
ビタミンは水に溶けるのか、油に溶けるのかによって下記のように分類することが出来ます。
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン(ビタミンB3)
- パントテン酸(ビタミンB5)
- ビタミンB6
- ビオチン(ビタミンB7)
- 葉酸(ビタミンB9)
- ビタミンB12
- ビタミンC
ビタミンのアルファベットやBにおける数字が飛び飛びなのは、様々な学者の研究により、当初はビタミンとして認められていたものが除外されていかれたからです。
例えば、ビタミンB4。
当初はアルギニンと言われていましたが、アルギニンはアミノ酸に分類されました。
ビタミンFというものもありましたが、これはリノール酸という脂肪酸であることが判明しました。
このようなことから、今の13種類のビタミンに分類されているのです。
その中でも、特に数の多いビタミンB群とはどんなビタミンなのでしょうか。
ビタミンB群とは
まず、ビタミンB群は水溶性ですので、水に溶けることで存在することが出来ます。
野菜などを濡れた包丁で切ってしまったり、細かく刻んだ状態で水に晒してしまったりすると、その水に溶け出して失ってしまうのが特徴です。
生体内では、これらのビタミンは「補酵素」として働きます。
主な働きとしては
- タンパク質の合成をサポート
- エネルギーを作り出すのを助ける
- 身体の中で起こる様々な代謝のサポートをする
のがこれらビタミンB群の仕事なのです。
ビタミンB群のそれぞれの効果と欠乏症
細かい働きはそれぞれ違うので、詳しく紹介していきますね。
ビタミンB1は主に糖質の代謝の補助
ビタミンB1は主に糖質の代謝の補助をします。
糖質とは、人間が活動するための主要のエネルギー源です。
これが不足するとエネルギーを上手に作り出すことができなくなりますので、エネルギー不足により気だるさを感じることがあります。
また、中枢神経や末端神経を正常に保つという働きも持ちますので、ビタミンB1が不足した際にはエネルギー不足に伴い、イライラを感じることが多いです。
ビタミンB2はエネルギーの活用の補助
ビタミンB2は主に3大栄養素をエネルギーとして活用する際に補助の役割をします。
3大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)の中でも特に脂質をエネルギーとして変換させる作用が強いために、これが不足することで脂質、つまり体脂肪がエネルギーとして活用されづらくなります。
ナイアシン(ビタミンB3)はアルコールを解毒する働き
ナイアシン(ビタミンB3)は、ビタミンB2と同様に3大栄養素をエネルギーに変換させるための補助の役割をします。
ナイアシンはこれに追加して、アルコールを解毒する働きを持ちます。
飲みすぎてしまい、次の日の二日酔いが怖い場合には、しっかりとナイアシンを摂取することで二日酔いの原因となる、アセトアルデヒドを分解(解毒)することが出来ます。
パントテン酸(ビタミンB5)はホルモンの分泌を促進
パントテン酸(ビタミンB5)の主な働きは副腎皮質ホルモン(ステロイド)の分泌を促進させることです。
また、全てのビタミンB群の働きをサポートするというとても大切な働きを持っています。
欠乏すると、ホルモンバランスが崩れてしまったり、他のビタミンB群の働きも悪くなってしまう恐れがありますが、パントテン酸はほとんどの食材に含まれているために、欠乏することはほぼありません。
ビタミンB6はタンパク質の代謝すべてに関わる
筋トレをしている人は大好き、ビタミンB6です。
タンパク質の代謝全てに関わってくるビタミンB6はタンパク質を分解、再合成し筋肉を作り上げること際はもちろん、過剰摂取した分のタンパク質をエネルギーとして変換する際にも必要になります。
筋トレをして、人よりもタンパク質を多く摂取している場合には、このタンパク質の相棒とも呼べるビタミンB6の摂取も怠ってはいけません。
ビオチン(ビタミンB7)はエネルギー合成をサポート
ビオチンもエネルギー合成に関連する栄養素です。
糖質をエネルギーに変換した際に、最終的に乳酸という疲労物質が出来上がりますが、これを肝臓にて再び糖質に変換することでエネルギーを再び産み出すことが出来ます。
このように、他の物質からエネルギー源となる糖質を産み出す代謝を糖新生と呼びますが、この代謝をサポートするのがビオチンです。
他には、アトピーなどの皮膚以上に処方されるなど、皮膚との関連性が深い栄養素です。
葉酸(ビタミンB9)は血を作る
葉酸はビタミンB12と共に赤血球を成長させて「血」を作ります。
これらの栄養素が不足すると赤血球が正しく成長せず、その機能が落ちてしまいます。
赤血球が正しく働かないと全身に酸素を上手に供給できず、めまいや息切れなどの症状が起こります。
ビタミンB12は睡眠の質をあげる
最後のビタミンB12です。
先程も解説しましたが、葉酸とともに赤血球を成長させます。
他には睡眠を整える働きを持つメラトニンの分泌を促進させます。
この2つの働きから、ビタミンB12が欠乏すると貧血に近い症状が起こり、また睡眠のリズムが崩れてしまったりします。
ビタミンB群の筋トレへの効果
上記でそれぞれのビタミンB群の効果を解説しましたが、なかでも特に筋トレに関連するもの、そうでないものがあったと思います。
例えばビタミンB6なんかはタンパク質の代謝と関連しているので、筋肉を合成するためには必須と言ってもいいでしょう。
ステロイドの分泌を促進支えるパントテン酸も同様です。
対照的に、ビタミンB12などはどうでしょうか。
確かに、赤血球を作り出し、全身に酸素を供給出来るようにすることは、よりハードにトレーニングをするためには必須ですが、それほど関連性のある栄養素ではありません。
しかし、ビタミンB群はグループで摂取することで相乗効果により、より機能を高め合う栄養素です。
ビタミンB6が必要だからと言ってそれだけの摂取にこだわってしまっては、ビタミンB6も上手に機能しません。
ビタミンB群として摂取するように心がけてください。
ビタミンB群の摂取量と副作用
ビタミンB群は水溶性ビタミンですので、過剰分はすぐに尿として排出されます。そのために、過剰摂取による副作用はほとんどありません。
しかし、これは同時に体内に蓄積できないことを意味します。
ビタミンB群などの水溶性ビタミンは体内に蓄積出来ないために、日々継続的に摂取していく必要があり、欠乏した場合にはすぐに欠乏症として身体に反応が現れます。
ビタミンB群の欠乏症は上記で解説したとおりです。
それぞれの推奨摂取量がこちらです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
ビタミンB1 | 1.4mg | 1.1mg |
ビタミンB2 | 1.6mg | 1.2mg |
ナイアシン | 15mgNE | 11~12mgNE |
パントテン酸 | 5mg | 4mg |
ビタミンB6 | 1.4mg | 1.2mg |
ビオチン | 45μg | 45μg |
葉酸 | 240μg | 240μg |
ビタミンB12 | 2.4μg | 2.4μg |
※18~49歳の場合
ビタミンB群の飲み方やタイミング
ビタミンB群は食事からでも十分に推奨量を摂取することが可能ですが、サプリメントとして摂取することで好きなタイミングで摂取することが出来ます。
特に運動前に摂取することで、3大栄養素をエネルギーとして活用するための成分が多く存在するので、
エネルギーアップにつなったり、トレーニング後にビタミンB6配合のプロテインを摂取することでタンパク合成を活性化させることが出来ます。
しかし、繰り返しになりますが、食事からも十分に摂取出来ている場合はほとんどですので、
サプリメントとして摂取しても驚くほど効果を実感できる訳ではないことをまずは理解して頂ければと思います。
ビタミンB群とダイエットの関係性
本来は食事からでも十分に摂取することが可能なビタミンB群ですが、適切でないダイエットなどを行なうことによってビタミンB群が欠乏してしまう場合があります。
その場合は、ビタミンB群の欠乏により、体組織をエネルギーとして分解することが難しくなり、エネルギー不足により気だるさを感じたり、体脂肪が思ったように分解されない場合があります。
食事量を減らすダイエットでは倦怠感は伴いがちですが、ビタミンB群欠乏による倦怠感が発生してしまうと、体脂肪が上手に減らなくなってしまいます。
その際はもちろん、食事からも摂取出来るように心がけるのは当然なんですけど、手軽に摂取できるサプリメントもアリです。
なんせ、手軽さでいったらサプリには勝てませんから。
注意しましょう。
ビタミンB群が含まれる食材
ビタミンB群が実際にどのような食品に含まれているのか見ていきましょう。
ビタミンの種類 | 食品 |
---|---|
ビタミンB1 | 豚肉、うなぎ、ナッツ類 |
ビタミンB2 | レバー類、牛乳、納豆 |
ナイアシン | レバー類、たらこ、かつお、ピーナッツ |
パントテン酸 | レバー類、納豆、卵 |
ビタミンB6 | にんにく、大豆、かつお、レバー類 |
ビオチン | 玄米、大豆 |
葉酸 | レバー類、うなぎ、緑黄色野菜 |
ビタミンB12 | しじみ、赤貝、牛レバー、海苔、ニュートリショナルイースト |
ビタミンは野菜に豊富と思われがちですが、意外にも動物性食品に多く含まれます。
ビタミンB12に至っては、植物性食品から摂取することが非常に難しくなっています。
日本に住んでいるのであれば、海苔から摂取することができますが、そうでない場合はニュートリショナルイーストが唯一ビタミンB12を含む植物性食品になります。
日本ではあまり馴染みがないかもしれないですけど、欧米などではとてもポピュラーな食べ物です。
ビタミンB群を摂取するおすすめサプリメント
最後におすすめのサプリメントを紹介します。
特にヴィーガン、ベジタリアンといった特殊な食生活をされている方であれば、ビタミンB12に限って欠乏するので、それを補うためにビタミンB12に特化したサプリメントの購入を推奨します。
ただ、基本的にはビタミン群、ビタミンB群といったグループになっているものがおすすめなので、特殊な食生活を送ってない人はグループになっているサプリを選んでくださいね。
be LEGEND マルチビタミン&ミネラル
ビタミンに限らず、ミネラルも配合されているために、これが一つあればひとまずミクロ栄養素については安心です。
DHC マルチビタミン
大手サプリメントメーカーDHCのマルチビタミンです。大手ならではの優れたコストパフォーマンです。
活用している人も多いビタミンサプリです。
Nutrition Now B Complex Adult Gummy
ビタミンB群のサプリメントです。グミタイプになっていて面白いですね。
Gold’s gym ホエイプロテイン
ゴールドジムのホエイプロテインはビタミンB群が添加されていて、トレーニング後のタンパク質補給には最適です
まとめ
マクロ栄養素の管理の次は、ミクロ栄養素。
そして、その中でも特に筋トレに大切なのがビタミンB群です。
しっかりと摂取して、健康な筋トレライフを送りましょう!
コメントを残す