背中を鍛えるといったら懸垂に並びデッドリフトは欠かすことのできない種目の一つです。
デッドリフトはベンチプレス、スクワットと並ぶ筋トレの「ビッグ3」と言われる種目です。
なぜ「ビッグ3」と呼ばれるかしっていますか?
それはこの3つの種目が体の主要な部分を強い刺激で鍛えられためで、初心者であればこの3種目だけやれば筋トレとしては十分だと言われているくらいの種目だからです。
それくらいビック3はおすすめの種目です。
しかし、デッドリフトは3種目の中ではもっともやり方がわからないという人が多く、やらない人も多い種目でもあります。
それに、ただしっかりとしたフォームを最初に身につけないと腰を痛めてしまう種目でもあります。
今回はそんなビック3の中でも特に注意点が多いデッドリフトに焦点を当てて、正しいフォームややり方、腰を痛めない方法などを解説をしていきます。
これから筋トレを始める人やデッドリフトのやり方を知りたい人は参考にしてみてください。
目次
デッドリフトで鍛えられる部位や種目
デッドリフトは基本的には背中を鍛える種目ですが、同時にハムストリング(太ももの裏側)を鍛えることができる筋トレになります。
その他デッドリフトを行うと刺激が入る筋肉は多く、ハムストリング以外にも
- 脊柱起立筋
- 大殿筋(お尻)
- 広背筋
- 大円筋
- 僧帽筋
などの背中のありとあらゆる筋肉に刺激を与えます。
要するに体の裏側全体を鍛えることができる種目だと言えばわかりやすいでしょう。
また、やり方によって背中のどの部分に効くかが変わってきます。
今回は
- 体の裏側全体に効く方法(通常のデッドリフト)
- 主に背中に効かせる方法(ハーフデッドリフト)
- ダンベルでやるデッドリフト
このの3つをご紹介します。
基本的には通常のデッドリフトがおすすめですが、バーベルがなかったり床引きのデッドリフトだと腰がヤバイ人はハーフデッドリフトなどを行って。用途によって使い分けてください。
床引きデッドリフト(通常のデッドリフト)のやり方・フォーム
動画説明は4:30秒~
- まずはバーベルの重さを調整。(あまり重すぎると腰を痛めるので最初は軽いものからスタート)
- バーベルを握る幅は足幅より少し広いくらいにする。
- 足は肩幅程度に開き、顔は正面を向いたままにする。
- 背中を丸めないように胸を張りって膝を曲げながらおしりを突き出すようにする。
- バーベルは足の真ん中くらいから持ち上げるようにする。
- そのまま肩甲骨を引き寄せるイメージでアーチをに描くように上体を起こしていく。
- 膝を伸ばしてバーを持ち上げきったら肩を後ろに引いて肩甲骨を寄せるイメージでフィニッシュ
- 同じ軌道で床すれすれまでおろす。
以上を繰り返します。
床引きデッドリフトのメリットと注意点やポイント
デッドリフトで1番重要なのは
- 胸を張る
- 腹筋に力をいれる
- 背中にアーチ
を描くことを強く意識することです。
また、それ以外のデッドリフトのメリットと注意点・ポイントとしては
- 下ろす時はなるべくゆっくりと
- 軌道は体を沿わせるように
- フォームが固まるまで重い重量は持たない
- リストストラップは必要に応じて買う
この4つです。
下ろす時はなるべくゆっくりと
下に下す際はなるべくゆっくりと下ろすようにしてください。
なるべくというのは、無理にゆっくり下ろしてしまうと腰を痛める可能性があるからです。
軌道は体を沿わせるように
上下する際の軌道ですが、体に沿わすように上下することを心がけてください。
体から離すと自然と背中や腰が曲がってしまい、腰を痛める原因になってしまいます。
下す際に体から離れてしまいがちなので、気を付けましょう。
フォームが固まるまで重い重量は持たない
デッドリフトはかなり重い重さでもできる場合が多いので、どんどんと重量を増やしてしまいがちですが、フォームがきちんと固まるまで重い重量でやるのはやめてください。
やり過ぎて腰を痛める人が非常に多い種目なので気を付けましょう。
リストストラップは必要に応じて買う
持ちかたは基本はオルタネイトグリップで持つことが多いですが、オーバーグリップでも問題はないのでやりずらい場合はそっちでも大丈夫です。
また、フォームが固まり重い重量で挑戦する場合はリストストラップが必要になってきます。
リストストラップとは引っ張るタイプの筋トレをする際にバーと手を固定するトレーニンググッズです。
重くて握力が負けてしまう(背中に余裕があるのに握力が足りなくてできなくなってしまう)場合には購入を考えましょう。
リストストラップは1,000円~2,000円程度で購入ができます。
ただし、リストストラップを利用しないと握力のトレーニングにはなるので、初心者の方は最初はリストストラップなしでトレーニングをすることをおすすめします。
ハーフデッドリフトのやり方・フォーム
動画説明は0:56秒~
- ①~⑥までは通常のデッドリフトと同じ
- ゆっくりと膝を少し曲げて背中は真っすぐのままバーベルを膝の高さくらいまで下す。
- 膝の高さまで下したら再度持ち上げる。
以上を繰り返します。
ハーフデッドリフトのメリットと注意点・ポイント
ハーフデッドリフトのメリットと注意点・ポイントはこの4つです。
- 腰痛持ちの方や初心者はハーフデッドリフトがおすすめ
- スタートから膝の高さからでも構わない
- 背中に刺激が入っているかいつも確認をする
- 肩は上げないようにする
腰痛持ちの方や初心者はハーフデッドリフトがおすすめ
ハーフデッドリフトは膝の高さで上げ下げを繰り返します。
通常のデッドリフトは床から上げる際に脚や腰の筋肉を使うのですが、それだと背中の上部に余裕があるのに限界がきてしまう場合がでてしまいます。
そうすると、デッドリフトを続けることができなくなってしまうことが多く、背中を十分に鍛えられません。
ハーフデッドリフトは一旦持ち上げてしまえば脚は支えているだけであまり使わないため、背中にピンポイントで刺激を与えることができます。
腰を痛めている方や初心者の方はやりやすいので、まずはハーフデッドリフトからやるものおすすめです。
スタートから膝の高さからでも構わない
背中だけを鍛えたいという場合は、バーベルを膝の高さに乗せるラックや台などがあれば、そこからスタートさせても構いません。
背中に刺激が入っているかいつも確認をする
下す際に膝を曲げすぎて膝の屈伸運動のみになっている場合があります。
ハーフデッドリフトはあくまで背中を鍛えるトレーニングになるので、背中の筋肉で上げるような意識はなくさないように。
あまりに重い重量を扱うと上記のようなことにやりがちなので、きちんと背中に刺激が入っているか確認しながら行うようにしてください。
肩は上げないようにする
重い重量を使っていると僧帽筋(首の付け根から肩にかけての筋肉)を使って手助けしようと体は本能的に反応をします。(特にフィニッシュの際)
これは重いものを持ち上げる時には自然な反応なのですが、僧帽筋を使ってしまうとその分、背中への刺激が少なくなってしまうので、僧帽筋は使わないようにしてください。
使わないようにするには、バーベルを持ち上げる際に肩を一緒に上げてしまう動作をしないように意識するだけでOKです。
おそらく何も意識しないと肩も一緒に上げてしまう方が多いと思いますので、肩は上げないように(むしろ意識して落とした状態に保つ)ハーフデッドリフトを行うようにしてください。
ダンベルデッドリフトのやり方・フォーム
- ダンベルを両手で持って立つ。
- 胸を張って背中を真っすぐに保ちながら膝を少し曲げて両手を前に出して下げる。
- 床に下す直前くらいまで下したら持ち上げる。
- スタート姿勢まで戻ったら肩甲骨を寄せるように若干ダンベルを横より後ろ側に持って行くイメージでフィニッシュ
以上を繰り返します。
ダンベルデッドリフトのメリットと注意点・ポイント
ダンベルデッドリフトのメリットと注意点・ポイントはこの4つです。
- ダンベルデッドリフトは背中の刺激を感じやすい
- 体幹を鍛えるにはダンベルデッドリフトは非常に良い種目
- 背中が丸まりやすいので気を付ける
- 肩甲骨が寄っているかは常に意識すること
ダンベルデッドリフトは背中の刺激を感じやすい
ダンベルデッドリフトはあまり重い重量ではできませんが、ダンベルが個別になっているため体の前に邪魔なバーがないので、肩甲骨を寄せることが簡単にできます。
そのため背中に刺激を入れるイメージが掴みやすい種目と言えます。
バーベルでやっても肩甲骨を寄せると言うイメージが掴みにくい人は、まずはこのダンベルデッドリフトをやってみると良いでしょう。
体幹を鍛えるにはダンベルデッドリフトは非常に良い種目
ダンベルデッドリフトはバーベルでやる時のように片手ずつで違う重りを持っているため体がふらつきます。
このふらつきが嫌だと言う方もいるかもしれませんが、このふらつきを安定させようと体幹に力を入れることで体幹を鍛えることにもなります。
なので、体幹を鍛えたいと思っている方にも良いトレーニングと言えるでしょう。(もちろん通常のデッドリフトでも体感は鍛えることができますが、より鍛えることができるという意味です)
背中が丸まりやすいので気を付ける
通常のデッドリフトより両手が自由に動くので、ダンベルを下げる時に背中が丸まりがちです。
背中は丸めないようにしてください。
肩甲骨が寄っているかは常に意識すること
フィニッシュですが、肩甲骨が寄った状態が意識できる程度のところまでダンベルを後ろの位置まで移動させてください。
あくまで背中のトレーニングなので、肩甲骨が寄っているかは重要です。
また、ダンベルを下す位置ですが、やり方には床に下す直前くらいまでと書きましたが、腰が痛い人などはハーフデッドリフトのように膝くらいまでの位置でもいいでしょう。
ただし、その場合は重い重量でできるはずなので、ある程度重い重量にしてフィニッシュできちんと肩甲骨を寄せるようにしてください。
デッドリフトにおすすめのセット数や回数
トレーニングのセット数や回数は人によって変わってきます。
ここでは、
- 初心者
- 中級者
- 上級者
それぞれにおすすめのセット数や回数を少し紹介します。
自分でセット数や回数を決めれない人は少し参考にしてみてください。
初心者におすすめのセット数や回数
初心者の方はまだフォームが固まっていないので、回数というより重量設定が重要になってきます。
ここできちんとしたフォームを覚えておかないと、重くしていった時に腰を痛める可能性が非常に高いのがデッドリフトです。
重さは自分の限界と思われる重さの50%程度で10回を3セットやるようにしましょう。
回数は10回である必要もないのですが、きりの良い数字なので初心者の方はこれくらいが良いでしょう。
中級者におすすめのセット数や回数
中級者はフォームが固まっているはずですので、重さをどんどん求めていきましょう。
背中の筋肉はかなり強いので、フォームがきちんとしていれば重量はどんどん伸びていくはずです。
たまにはMAX重量に挑戦してみるのもアリです。
回数としては基本は8回~12回として、セット数は3セットで良いでしょう。
回数に幅があるのは重い重量を持っているとセット数が進むにつれて回数は上がらなくなるはずだからです。
1セット目は12回、2セット目は10回、3セット目は8回などと減っていくのが普通です。
これはそれだけ筋肉が疲労しているから当たり前なのです。
すべてのセットを10回で揃えれるなら恐らく1セット目は実際は余力があったということでしょう。
なので、回数は幅があって当然と考えて問題ありません。
また、MAX重量をやる時は回数は1回で良いです。
ウォーミングアップセットを入れて、最後に1発だけMAXに挑戦しましょう。
ただ、MAXは負担も大きくなるので、MAXに挑戦するのは月に1度くらいにすることをおすすめします。
上級者におすすめのセット数や回数
上級者にもなるとセット数や回数よりも筋肉をいかに疲労させるかが重要です。
丁寧なフォームでターゲットの筋肉に刺激を強烈に入れて、オールアウトさせることを目的にやってください。
オールアウトするためには回数は決めなくて良いです。
ただし、20回も30回もやれてしまってはどう考えても筋肉に刺激が足りない証拠なので、いくらできても15回くらいでしょう。
ただし、回数はアバウトで良いです。
終わった後に目的の筋肉が張って、全力を出し切ったという感覚が重要。
セット数は3セットで十分です。
その3セットに命を懸けるくらいに全力を出してください。
とにかく上級者は全力を出してもう無理というところまで目的の筋肉に効かせることが重要です。
まとめ
デッドリフトは背中を鍛えるには効果的な種目である反面無理に行なってしまうと、怪我に繋がってしまう可能性が大きい種目です。
ジムで無理をしている人って、フォームがしっかり固まっていない人がほとんどです。
デッドリフトは高重量を扱うことができる種目なので
「俺はこんなに重い重量をあげれるんだぜ!!」
みたいな顔してやっている人とかいますが、そんな人に限ってフォームがめちゃくちゃです。
デッドリフトは背中の中でも特に重要な体幹部を鍛える種目なので尚更正しいフォームで行わなければなりません。
高重量=筋肉が付くではないということは常に意識してください。
背中は自分では見ることができないので、筋トレをやりたくないという人も多いと思いますが、実際は他人からはむしろ体の全面より見られる部分です。
是非ともカッコイイ背中をゲットして「背中で語れる男」になってください。
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