「卵」は、ひなが成長するために必要な栄養がぎゅーっと詰まっているため、昔からほぼ完全な栄養食品と言われています!
筋肉をつけたい人やダイエット中にも、良質なタンパク質を含む栄養満点な「卵」は強い味方になってくれます!
価格が安定し、比較的手軽に購入できるのも「卵」の利点の一つですよね!
しかし、「コレステロールを多く含む卵は食べすぎてはいけない!」と昔から良く耳にします!
実際には、どうなのでしょうか?
そこで今回は、筋トレやダイエット中の方におすすめな食材「卵」について詳しくご紹介します。
管理栄養士考案、卵を使った簡単レシピも参考にしてみてください♪
目次
卵(たまご)は筋トレやダイエットにおすすめの栄養満点な健康食材
ゆで卵、目玉焼き、オムレツ、親子丼などレパートリーも豊富で、日常的に料理に使用している「卵」。
しかし、「卵の含まれる栄養素について実は詳しく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
ここからは、詳しく「卵」に含まれている栄養についてみていきましょう!
卵の栄養価
「卵」はほぼ完全栄養食品といわれているほど、栄養価がとても高い食材!
なぜなら、卵にはビタミンCと食物繊維以外の栄養素がほとんど含まれているからです。
殻を除いた Mサイズの卵1個の重さは、約50g。
卵1個(可食部50g)あたりの3大栄養素の含有量は下記の通りです。
- エネルギー:76kcal
- タンパク質:6.2g
- 脂質:5.2g
- 炭水化物:0.2g
比較的低カロリーで「タンパク質」が豊富な卵は、筋肉をつけたい人にとてもおすすめな食材です。
「卵に含まれるタンパク質は良質
タンパク質の「質」を決めるのは指標に、「アミノ酸スコア」というものがあります。
タンパク質を構成するアミノ酸には、「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」があります。
9種類の必須アミノ酸は、体内で作ることができないので、食事から摂取する必要があります。
アミノ酸スコアとは、体内でつくることができない「必須アミノ酸」を必要量と比較して、「タンパク質の質」を算定した指標です。
アミノ酸スコアは、100に近いほど良質なタンパク質といえるのですが、なんと「卵のアミノ酸スコア」は100なのです!
また、必須アミノ酸の中の「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」はBCAAといわれています。
BCAAは、筋肉にとても関係が深いアミノ酸。
トレーニング時に、BCAAを含む食品を摂取することで、「筋タンパク質の合成を促進」「筋タンパク質の分解を抑制」する効果が期待できます。
タンパク質以外の栄養素も非常に優れている
「卵」が優れている点は、「良質なタンパク質」だけではありません。
実はビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
卵には「健康的に筋肉をつけたい」「きれいに痩せたい」という人にとって、嬉しい栄養素がたくさん詰まっています♪
ビタミンE
「抗酸化作用」があり、体内の酸化を防ぎ、細胞の老化予防が期待できます。
また、血行を良くする働きもあり、「血行不良の改善」「肌荒れ予防」の効果があります。
ビタミンD
カルシウムやリンの吸収を促進し、骨を強くする働きがあります。
さらに、ビタミンDには「タンパク質の合成を促進する」効果が期待できます。
タンパク質の合成が促進されることにより、筋肉が増強されやすくなるので、筋肉をつけたい方にはぜひ取り入れていただきたい栄養素です。
ビタミンB2
三大栄養素「タンパク質」「炭水化物」「脂質」を体内でエネルギーにする働きがあります。
ビタミンB12
造血作用があり、悪性貧血を予防する効果があります。
また「脂質の代謝」「神経細胞を健康に保つ」働きもあります。
ビタミンA
「皮膚や粘膜の健康維持」に欠かせない栄養素です。
肌荒れや風邪を引きやすい人は、積極的に摂取しましょう。
亜鉛
タンパク質が合成されるときに必要なミネラルです。
亜鉛を十分に摂取することで、トレーニング時に傷ついた筋肉の修復が促進されます。
また、さまざまな酵素の働きを助ける役割があり、新陳代謝に欠かせない栄養素です。
鉄
赤血球中のヘモグロビンをつくるミネラルで、「貧血予防」に欠かせない栄養素です。
また全身へ酸素を供給し、不要になった二酸化炭素を運び出す働きがあるので、トレーニング時の「疲労回復」にも必要不可欠です。
ダイエット中や余分な脂肪のない体作りをしたい方は、カロリーを気にして、脂質がほとんど含まれない卵の白身のみ食べている人もいますが、それではもったいないのです。
確かに、100gあたりの卵黄387kcal、卵白47kcalとカロリーに大きな差があります。
しかし、卵白はタンパク質が豊富ですが、上記のような栄養素は卵黄に多く含まれています。
筋肉の合成を促進するためには、卵黄、卵白を一緒に食べることがおすすめです。
卵は何個まで食べてもいいの?1個というのは嘘
「卵」には、コレステロールが含まれているので、「食べすぎてはいけない!」と昔からいわれていましたね。
しかし、食事から摂取したコレステロール量が血液中のコレステロール値に影響を与えるという根拠がなく、2015年の日本人の食事摂取基準から「コレステロールの目標量はなし」と改められました。
実は、血液中のコレステロール量のうち、食事から摂取したコレステロールは一部にしかすぎず、ほとんどのコレステロールは肝臓など体内で作り出されています!
また、体内のコレステロール量は一定の値に保つため、食事から摂取したコレステロール量が多いと、肝臓が調整してコレステロールの作る量を減少させます。
卵は1日1個以上食べても大丈夫
食事から摂取したコレステロール量は、血中のコレステロール量に影響しないので、「1日に卵は1個まで!」という制限もありません!
卵を1日2個以上食べても、脳卒中や虚血性心疾患との関連は認められないといわれています。
また、日本養鶏協会では、卵を1日2個程度食べることを勧めています。
むやみに卵ばかりを食べすぎるのは、おすすめできませんが、健康な方でしたら、1日1個は栄養満点の卵をお食事に取り入れてみましょう。
また、卵は肉類と比べても脂質が少なく、カロリーを気にしている方に、とてもおすすめな食材です。
栄養満点「卵」を使った筋力アップ、ダイエット中におすすめ!簡単アレンジレシピ
卵は安価で手軽に購入することができる優秀な食材ですね。
しかし、卵焼きや目玉焼きなどマンネリ化気味ではありませんか?
今回は、筋トレ、ダイエット中の人におすすめ!
卵を使った簡単アレンジレシピをご紹介します。
トースターで簡単♪野菜たっぷりオープンオムレツ
栄養満点の卵ですが、不足している栄養素があります。
それは、ビタミンCと食物繊維。
ビタミンCと食物繊維を豊富に含んでいる野菜をたっぷり使用したオープンオムレツは、卵の不足した栄養素を補うことができます。
トースターで簡単♪野菜たっぷりオープンオムレツの作り方
材料 | 3人分 |
---|---|
卵 | 4個 |
玉ねぎ | 1/4個 |
ピーマン | 1個 |
ロースハム | 2枚 |
ミニトマト | 5個 |
ピザ用チーズ | 20g |
牛乳 | 大さじ4 |
顆粒コンソメ | 小さじ1 |
塩コショウ | 少々 |
オリーブオイル | 小さじ1 |
①玉ねぎは薄くスライス、ピーマン、ロースハムは細切り、ミニトマトは半分に切ります。
②フライパンへオリーブオイル入れ熱し、玉ねぎを炒めます。
玉ねぎが透き通ってきたら、ピーマンを入れ塩コショウをし、さらに炒めます。
③ボウルへ卵を割り入れ、ほぐします。
そこへ、ロースハム、牛乳、ピザ用チーズ、顆粒コンソメの素、②を加え、混ぜ合わせます。
④耐熱容器に分量外のオリーブオイルを薄く塗り、③を流し入れます。
上にミニトマトを並べます。
⑤トースターへ④を入れ、約10分加熱し、中まで火が通ったら出来上がり。
表面が焦げてきたら、途中でアルミホイルをかぶせましょう。
栄養価 | 1人分 |
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エネルギー | 190kcal |
タンパク質 | 13.1g |
脂質 | 12.7g |
冷めたら、耐熱容器から取り出し、切り分けるとお弁当のおかずにもぴったりです。
簡単ヨーグルトたまごサラダ
手軽にタンパク質を補いたいときに便利な食材「ゆで卵」
わざわざお鍋でお湯を沸かして茹でなくても簡単に作る方法があります。
それは「炊飯器」!
ご飯を炊くついでに、ぜひ一度お試しください。
簡単ヨーグルトたまごサラダの作り方
材料 | 2人分 |
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卵 | 2個 |
玉ねぎ | 1/8個 |
ヨーグルト | 大さじ2 |
粒マスタード | 小さじ1/2 |
塩 | 少々 |
コショウ | 少々 |
ミニトマト | 2個 |
<簡単ゆで卵の作り方>
卵は水で洗い、ラップで包みます。
お米はいつも通りに炊飯器にセットし、お米の上にラップで包んだ卵を置き、そのまま炊飯します。
お米が炊きあがったら、卵を取り出し、冷水で冷ましながら皮をむきます。
①玉ねぎは薄くスライス、ミニトマトは半分に切ります。
②ボウルへゆで卵を入れ、フォークで潰します。
③②へ玉ねぎ、ヨーグルト、マスタード、塩、コショウを入れよく混ぜ合わせます。
④お皿へ③とミニトマトを盛り付けたら出来上がり。
栄養価 | 1人分 |
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エネルギー | 94kcal |
タンパク質 | 7.0g |
脂質 | 5.8g |
マヨネーズの代わりにヨーグルトを使用し脂質を抑え、あっさりと仕上げました。
ダイエット中の方にも安心して食べていただけるたまごサラダです。
まとめ
「卵」は、良質タンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富に含まれ、健康的なダイエットや筋肉作りに、とても役に立つ食品です。
健康な方でしたら、卵に含まれるコレステロールの量もあまり気にする必要はないので、タンパク質が不足気味の時は、積極的に卵を利用していきましょう。
「卵」には、ビタミンCと食物繊維が不足しているので、野菜と一緒に食べるなど、卵だけに偏らず、バランスの良いお食事を心がけましょう。
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