皆さんは腰、大丈夫ですか?
年をとると身体も脆くなり怪我がちになりますが、その中でも特に痛めやすいのが腰です。
筋トレを適度にやっているとこういった腰痛などの生活習慣病を避けることが出来る一方で、逆に腰を怪我してしまうことがあります。
これの多くは正しいフォームでトレーニングをしていたり、やりすぎてしまったりすることが原因になります。
今回は筋トレで腰を怪我しないためにできることや腰痛になってしまう原因、予防法などを紹介していきます!
腰痛で悩んでいる人は参考にしてみてください。
そもそもの腰痛の原因って何?
対策を考える前にまず腰痛になる原因を知ることが大切です。
まずは、
- 生活習慣病による腰痛
- 筋トレで起こる腰痛
この2つに分けて紹介していきます
生活習慣病による腰痛の原因
運動不足や適切でない食生活など、つまり生活習慣によって発症してしまう腰痛の多くの原因は筋力不足による骨格(姿勢)のずれです。
骨格のずれっていうとちょっとむずかしいかもしれませんが、簡単に説明すると、
仕事柄、座った姿勢で長時間過ごすことが多く、特に運動もしない場合が多い人は、骨盤周辺の筋力に格差ができてしまうことで骨盤のポジションが崩れてきてしまいます。
ちなみに、椅子に座っている姿勢では股関節が常に屈曲しています。
この姿勢で長時間過ごすと、股関節を屈曲させるための筋肉(腹筋、腸腰筋など)が凝り固まり、また股関節を伸展させるための筋肉(脊柱起立筋、ハムストリングスなど)が常にストレッチされていることで筋力が弱まってきてしまいます。
これらの筋肉(骨盤の周辺にある股関節の可動に関連する筋肉)に凝りや、ストレッチによる筋力低下という筋肉の緊張度の格差が生まれてしまうことで、骨盤が特定の方向に引っ張られ、最終的に骨格が崩れてしまうのです。
これが生活習慣がちょっと乱れていて、運動不足の人に多い腰痛の原因です。
筋トレによる腰痛
次に筋トレによる腰痛ですが、まずはこちらの動画を見てみてください。
身体の使い方、ものの持ち上げ方への理解が高まると思います。わかりやすく伝えられていて、多くの人にとって役立つ動画だと思います。 pic.twitter.com/M22y3eMrBC
— 葉坂 多壱貴 (@karada_kokoro) 2017年5月3日
上記の動画は基本的な身体の使い方や、ものを持ち上げる際のカラダの動きです。
持ち上げ方がおかしいと腰にかなりの負担がかかってしまうのがわかると思います。
これは筋トレでも同じです。
筋トレによる腰痛の原因は、間違ったフォームで高重量を扱った場合に起こる事がほとんどです。
特にデッドリフトやスクワットといった股関節を使い高重量を上げる種目で怪我が起こりやすいですが、
ベンチプレスやショルダープレスでの腰の姿勢が悪く怪我をしてしまう場合があります。
どのパターンにも共通して言える原因は、腰(骨盤と腰椎)の姿勢が悪い状態で力を入れてしまうことです。
上記に添付した動画を見てもらえれば一目瞭然ですが、フォームが崩れ間違った形でウエイトを支えた場合は、脊柱起立筋と腰椎に本来加わってはいけない異常な強度の負荷が掛かり、
BOM!!
背骨一本のみで構成されている腰はいとも簡単に破壊されてしまいます。
生活習慣と筋トレの2つが原因でも起こる
また、これが生活習慣病と重なり起こってしまう場合もあります。
積み重なってきた生活習慣によりずれてしまった骨格、またそれに気が付かず正しいフォームでトレーニングしていると思い込んでしまい、怪我をしてしまうパターンです。
一見フォームは正しいようですが、更に深層部の骨格のポジションを見てみると大きく崩れていて正しい筋発揮ができず、本来力からの加わってはいけない部位に異常な強度の負荷が掛かり、、、あとは一緒です。
上記の動画ではその辺をかなり詳しく腰痛などについて解説しているので、載せておきますね。
まとめると、運動不足を解消しつつ筋トレでは間違ったフォームではやらないということが1番大切というわけです。
特に筋トレ初心者の場合は、気をつけてくださいね。
腰痛を予防する3つの方法
では次は筋トレで腰を傷めないためにおすすめの予防法
- ストレッチ
- 体幹のトレーニング
- トレーニングベルト
この3つについて紹介していきます。
ストレッチ
筋トレで腰を傷めないために、正しいフォームでエクササイズをおこなう必要がありますが、身体の柔軟性が足りていないとフォームが崩れてしまい腰痛を引き起こす原因となります。
以下、ストレッチするべき部位と方法を紹介します。
腸腰筋
腸腰筋や大腿直筋といった足の付根についている筋肉が凝り固まってしまうことで、いわゆるローワークロスシンドロームとなってしまいます。
骨盤の角度が崩れ、不自然な姿勢になった状態でエクササイズをすると腰痛の原因となってしまいます。
しっかりと腸腰筋などの筋肉をストレッチでほぐしましょう。
やり方
うつ伏せの姿勢から両手を地面につっぱり、上半身のみを起き上がらせます。
ヨガでいう「コブラのポーズ」です。
この時に無理をして背屈し、背中に力を入れてしまうと腰を怪我してしまうかもしれませんので、腕の力のみ上体を起こしストレッチするようにしましょう。
ハムストリングス
腿の裏側にある膝関節の屈曲や臀部の伸展などを担う筋肉を総称してハムストリングスと呼びます。
この筋肉に柔軟性がない場合、スクワットやデッドリフトのボトムポジションで正しい骨盤のポジションを取ることができません。
これらの運動で深くしゃがみこんだ際に、骨盤が後継してしまい腰椎が丸まってしまう、いわゆるケツが落ちてしまうという現象が起こる方は、ハムストリングスの柔軟性に問題がある場合があります。
バランスボールなどを使ってできる、「両足を伸ばすストレッチ」「股関節のストレッチ」を参考にしてハムストリングスのストレッチをおこなってください。
また、バランスボールを使った骨盤のムーブメントトレーニング「バランスボールで骨盤を整える」も非常に効果的ですので是非実践してみてください。
体幹部のトレーニング
スクワットやデッドリフトといった腰を痛める原因となる高強度エクササイズでは、動作中は常に大幹部に力を入れ胴体を安定させる必要があります。
ここの筋力が不足している場合、下半身と上半身を繋いでいる腰椎が安定性を失い、結果としてここを怪我してしまう原因となります。
このような体幹部のトレーニングとしてよく思い浮かべられるのが、シットアップ(腹筋運動)です。
しかし、可動性に欠ける腰椎をグニャグニャと動かしてしまうこの様な腹筋運動では、逆に腰に負担をかけてしまう可能性があります。
今回おすすめする体幹部のトレーニングは、腰椎を動かさない以下の3つのトレーニングです。
クランチ
シットアップと似ている運動ですが、より効果的かつ腰に優しいトレーニングです。
仰向けで膝を立てた姿勢から、おへそを支点に身体を丸めます。
上体は肩甲骨が地面から離れる程度の運動で結構ですが、腹筋を強く収縮させることを意識しましょう。
プランク
動作はなく、特定の姿勢をキープするだけのアイソメトリックトレーニングです。
姿勢をキープするという面で、スクワットやデッドリフトでのフォームの改善に非常に効果的なトレーニングですので是非おこなって頂きたいです。
四つん這いの姿勢から、両つま先、両肘(もしくは両手、両前腕)の4点で身体を支えます。
頭の先から踵までまっすぐになるように意識して姿勢をキープします。
ラテラルプランク
上記のような直線的なトレーニングだけでは左右のブレに弱くなってしまうので、身体の側面もトレーニングしましょう。
ラテラルプランクは先程のプランクを横におこなうだけです。
トレーニングベルトの使用
まだまだ体幹部の強度に自身がない場合や、特に高重量に挑む場合にはトレーニングベルト使用をおすすめします。
腹部を圧迫することにより、腹圧を高め体幹部を強固にすることができます。
背部が広くなっているのがトレーニングベルトの特徴ですが、これに対し腹部が細くなっているものとそうでないものの2種類に分けることができます。
初心者におすすめなのは前者の腹部が細くなっているタイプです。
値段も手頃で、扱いやすいのが特徴です。
ベルトの貸出を行っているジムでもほとんどがこのタイプのベルトを取り扱っています。
それに対して腹部が細くなっていないストレートタイプのベルトはより頑丈で、腹圧をさらに高めることができます。
しかし、サイズをしっかり選ばないとスクワットのボトムポジションなどで肋骨の最下部がベルトに干渉し、骨を折ってしまう可能性があります。
トレーニングを長く続ける場合には、将来的にオーダーメイドで作るのが良いかなとは思います。
どちらのベルトでも共通して言えることは、とにかくきつく締める必要があるということです。
バックルのタイプを大きく3つに分けることができますが、これにより締めやすさが左右します。
軽く紹介しますね。
マジックテープ式
このタイプは一番安価ですが、きつく締めると外れてしまう場合があり不安定なのでおすすめしません。
ピン式
一番ポピュラーなピン式のバックルです。きつく締められますが少々力を使うのが難点です。
レバーアクション式
レバーをガチャコンッと倒すことで締めることができるタイプです。手軽にワンタッチで締めたり外したりでき、また男のロマンをくすぐる非常にかっこいい無骨な機構となっていますが高価です。
ハードにトレーニングをおこなっている方であれば、自分のトレーニングベルトを持つことをおすすめします。
愛着が湧きますし、なによりトレーニングのモチベーションがあがりますからね。
非常に個人的な意見ですが、購入の際は、お金に糸目をつけず自分の気にいったものを選ぶことをおすすめします。
その方が、あとで絶対に後悔はしないと思いますので。
腰痛を引き起こした場合の対処法と治療
上記の予防法を行いつつ筋トレをすれば、そこまで腰痛がヒドくなるということはないと思います。
ただ、どんなに細心の注意を払っていても、腰痛が悪化してしまう可能性はゼロにはできません。
ここではそんな腰痛になってしまった場合の処置と治療を紹介します。
腰を痛めてしまった時
慢性的でない腰痛、つまりトレーニングなどにより痛めてしまった場合はまずは冷やしましょう。
RICE処置をおこなってください。
ちなみにRICE処置とは、
- Rest(安静)
- Ice(冷却)
- Compression and Elevation(圧迫と拳上)
応急処置のことです。
15分のアイシングを同じく15分のインターバルを挟み、2~3セットくらい行うといいでしょう。
ただし、この処置は怪我をしてから72時間以内の場合のみ行ってください。
これらの処置により、炎症を最低限に抑えます。
痛めてから72時間が経過した場合
痛みが出ない範囲で運動を再開しましょう。
エクササイズやストレッチを行い、血流を高め栄養素を患部に送ることで怪我を素早く回復させます。
15分のアイシング→15分のホットパック
といった、冷暖を切り替える処置を行うことで、炎症を抑えながら怪我を回復させることができます。
交換浴なども効果的です。
ただし、このフェーズになっても痛みがまったく改善しない場合は、接骨院などの治療院で専門的な問診と治療を受けることをおすすめします。
その場合は、ちょっと違う怪我の場合も考えれますので。
慢性的な腰痛の場合
トレーニングによる怪我や生活習慣病から起こる慢性的な腰痛は、急性のものと比べると非常に回復が難しいです。
接骨院などの治療院での治療に加え、運動を行い姿勢の改善や筋力の回復などを試みる必要があります。
アイシング、湿布、微弱電流や超音波といった治療では痛みは改善できますが、腰痛の根本的な原因(ローワークロスシンドローム)を解決することはできません。
上記で紹介したストレッチと体幹部のトレーニングを適度に行ってみてください。
運動療法により腰痛を根本からトラブルシューティングしましょう。
まとめ
筋トレには怪我や腰痛は付き物ですが、最低限にリスクを抑える努力をし、また怪我をしてしまった場合に素早く正しい処置をできるように準備しておくことも大切です。
また、自分ひとりで解決できない場合は専門家に見てもらうもの1つです。
腰痛は気合いでどうにかなるものでもありません。
腰痛がヒドイ人は、まずは原因を探ってみてそれからその原因にあった対処法を試してみてください。
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