マクロ栄養素の計算方法は?ダイエットや減量におすすめのアプリはこれ!

BCAA、クレアチン、グルタミン、筋トレを始めると様々なサプリメントに興味を持ち始め

「それぞれのサプリメントがどんな効果なのか」

「どんなメカニズムで筋肉の発達にいたるのか」

など、色んなことを勉強される(された)と思います。

色んなことを知ると、それだけのことを試したくなるのが人間の性ですが、どんな方も勉強がある程度完了すると「原点」に戻ってくるものです。

それが、マクロ栄養素。

では、この「マクロ栄養素」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

この記事ではどんなマクロ栄養素について詳しく解説していきます。

そもともマクロ栄養素とは?どんな意味?

マクロ栄養素とはエネルギー(カロリー)を持つ栄養素の総称です。

サプリメントにこだわるよりもまず食事。

こちらもよく聞くセリフですが、この言葉の真理として「マクロ栄養素をしっかりとコントロールすればサプリメントに頼らずとも筋肉を大きくすることが出来る」という意味があります。

もちろん、マクロ栄養素がコントロール出来ている、つまり基礎が出来ている状態であればサプリメントの摂取もより効果的なものになります。

そんなマクロ栄養素ですが、

  • タンパク質
  • 脂質
  • 炭水化物

の3種類に分類することが出来ます。

ではなぜ、これらのコントロールが大切なのか。

それはこれら3つの栄養素がマクロ(多量)栄養素と呼ばれる理由として、摂取量が多いことが挙げられます。

ビタミンやミネラルといったミクロ(微量)栄養素は、mgもしくはμg単位での摂取となりますが、マクロ栄養素はg単位での摂取となります。

これらの栄養素は基本的にエネルギーとして利用されますが、過剰に摂取しエネルギーが余った場合、これらは身体の一部として再構築されるのです。

運動の実施状況や、他の栄養素をどのように摂取いしているかによっても左右されますが、基本的には

  • タンパク質→筋肉
  • 脂質→体脂肪
  • 糖質→グリコーゲン

として再合成されるのです。

このように栄養素を身体の組織として再合成させる条件が以下のようになっています。

摂取エネルギー>消費エネルギー

マクロ栄養素の摂取量を計算し、消費エネルギーよりも多くエネルギーを摂取出来ていいるか。

また、筋肉を増やしたいのであれば、筋肉の材料であるタンパク質をしっかりと目標量摂取できているか。

これが「マクロ栄養素をコントロールする」ということです。

マクロ栄養素をコントロールすることのメリットと栄養素の摂取量

マクロ栄養素をコントロールすることはすなわち、身体を作る材料を選ぶことです。

材料が少なければ身体は作れませんし、多すぎれば大きすぎるものが出来てしまいます。

材料の種類が偏れば、自分の理想のものは作れません。

作品の形を決めたならば、それを作り上げるためには何がどのくらい必要なのかを始めに決めるのと同じように、理想の身体を作るためにはどの栄養素がどのくらい必要なのかをまず初めに考える必要があります。

マクロ栄養素が他の栄養素とは異なり、もろに身体の材料となるため、この過程においてマクロ栄養素をコントロールすることはとても重要なのです。

具体的なメリットとしては以下のようなものがあります。

  • 確実なダイエット(筋肥大)が可能。
  • 範囲内であれば好きなものを食べることが出来る。
  • 悪質なダイエット商品に引っかからなくなす。

では、実際にどの栄養素をどのようにコントロールしていけば良いのか見ていきましょう。

以下、各栄養素の特徴と具体的な摂取量について紹介です。

タンパク質は体重1kgにつき2~3g

タンパク質はトレーニーにとって一番大切な栄養素ですよね。

1gで4kcalのエネルギー量を持つタンパク質ですが、このタンパク質をなるべくエネルギーとして使わないようにすることがポイントです。

  • 主なエネルギー源である炭水化物をしっかりと摂取する。
  • 炭水化物とタンパク質を一緒に2:1程度の割合で摂取する。

ポイントとしては主なエネルギー源である炭水化物と同時に摂取するということ。

炭水化物が足りなくなると代わりにタンパク質がエネルギーとして使われてしまいます。

トレーニング後にプロテインしか飲んでいないという方は、プロテインにより摂取したタンパク質がエネルギーとして使われてしまい、効率よく筋肉を合成できない可能性があります。

なので、プロテイン摂取後に素早く炭水化物を摂取するか、カーボサプリメントやブドウ糖などと一緒に摂取する方法をおすすめします。

カーボサプリについてはこちらで「カーボサプリメントのメリットと注意点。おすすめの摂取方法と作り方。」詳しく解説しています。

また、吸収されたタンパク質は筋肉として合成される前に、血中アミノ酸として血管の中を漂うのですが、この血中アミノ酸濃度が低下すると筋肉を分解することでアミノ酸を取り出し、血中アミノ酸濃度を正常に保とうとする働きがあります。

タンパク質を長時間に渡り摂取していないと、血中アミノ酸濃度が低下し筋肉が分解されてしまいますので、コマ目にタンパク質を摂取する必要があります。

多くのボディビルダーが実践している多食法(1日に6-8食摂取する)のように、食事を細かく分割し、コマ目に摂取する方法が最適です。

目標摂取量は相対比ではなく、絶対量として体重1kgにつき2~3gを目標に摂取しましょう。

脂質はエネルギー比で20%程

脂質は体脂肪になりやすいことから多くのダイエッター、トレーニーから避けられていますが、こちらも必須栄養素ですので必要量摂取しなければなりません。

脂質は太りやすいという印象は、脂質が1gあたり9kcalと他のマクロ栄養素を大きく上回るエネルギー量を持っていることが原因です。

脂質は消化器官で分解された後、脂肪酸という形で吸収されます。

この脂肪酸の中には栄養素として摂取することが必須な「必須脂肪酸」がありますので、こちらの脂肪酸を多く含む脂質を摂取していくようにしましょう。

  • ω-3脂肪酸(リノール酸など)
  • ω-6脂肪酸(αリノレン酸など)

これらは植物の脂質や魚由来の脂質に含まれていて、体脂肪を燃焼させる効果があります。

また、コレステロールなども避けられる栄養素の一つですが「テストステロン」などの筋合成ホルモンの原料ですので積極的に摂取したいです。

目標摂取量はエネルギー比で20%程です。

炭水化物はエネルギー比で50~70%

炭水化物は身体を構成するというよりはエネルギー源として利用されることの多い栄養素です。

1gで4kcalのエネルギー量を持ちます。

タンパク質は筋肉として、脂質は体脂肪として貯蔵されますが、炭水化物はグリコーゲンとして筋肉、もしくは肝臓に貯蔵されます。

筋グリコーゲン、肝グリコーゲンを合計しても500g程度しか貯蔵できませんので、これをオーバーする量の炭水化物を摂取した場合は体脂肪として合成されてしまいますので注意が必要です。

肝グリコーゲンは主に血糖値調節に、筋グリコーゲンは運動時のエネルギーとして利用されます。

筋グリコーゲンの貯蔵量を増やすことで運動時のエネルギーが増え、持久力が強化される他、筋肉も大きく張り上がり、筋合成が活発になります。

筋グリコーゲンを貯蔵していくためには、それを消費した直後に素早く炭水化物を摂取し回復させることが大切です。

トレーニング後にプロテインしか飲んでいないという方は、ぜひカーボサプリメントやブドウ糖などを利用してみてください。

ただし、吸収の素早い炭水化物はトレーニング後などでグリコーゲンを回復させることに効果的ですが、通常の食事では血糖値を高め体脂肪が増える原因となってしまうので注意が必要です。

まとめると

  • 運動後は吸収の早い白い炭水化物(精製された)
  • 普段の食事は腹持ちがいい茶色い炭水化物(玄米や全粒粉など)

このように考えるのがいいかと。

摂取量はエネルギー比で50~70%が適切です。

PFCバランスを使う

先程からマクロ栄養素も目標摂取量として「エネルギー比で◯%」と紹介していきました。

PFCバランスもエネルギー比で示されますが、エネルギー比と言うのは、そのエネルギーによるエネルギー量が総摂取エネルギーの何%に該当するかを示します。

例えば、総摂取エネルギーが4000kcalの場合、2000kcalを炭水化物から摂取した場合はPFCバランスにおいて炭水化物(C)は50%となります。

この場合の炭水化物の摂取量はgで表すと500gですが、以下のように算出することが出来ます。

  • 2000kcal÷4(1gあたりのエネルギー量)=500g

PFCバランスをコントロールすることで、どのように身体を作り上げていくのかデザインすることが出来ます。

例えば、それぞれのマクロ栄養素を多めに摂取した場合はこのような効果が現れます。

 マクロ栄養素 多めに摂取した場合
P(タンパク質) 体脂肪をなるべく増やさずに筋肉を増やすことが出来るが内蔵に負担がかかる。
F(脂質) 急激に体重を増やすことが出来るが体脂肪も一緒に増えてしまう。
C(炭水化物) 日々のトレーニングがエネルギーに満ちたハードなり、タンパク質の摂取タイミングに注意することで体脂肪をあまり増やさず筋肉を増やすことが出来る。

恐らくトレーニングをしたことがある人なら、なんとなく感覚としてわかるのではないでしょうか?

特に炭水化物を多めに摂取した日は力がでるのは、謙虚にわかるはずです。

よく使われるPFCバランス

では次によく使われるPFCバランスを紹介します。

増量期

 マクロ栄養素 バランス
P(タンパク質) 20 15 15
F(脂質) 20 25 15
C(炭水化物) 60 60 60

これらは増量期でエネルギーを多く摂取している場合のPFCバランスです。

減量期

 マクロ栄養素 バランス
P(タンパク質) 30 40 40
F(脂質) 10 20 50
C(炭水化物) 60 40 10

タンパク質は絶対量で摂取するために、エネルギー摂取が少なくなる減量期ではタンパク質のエネルギー量が高くなります。

PFCバランスについては過去の記事「バルクアップをするメリット・デメリット。おすすめの筋トレと注意点。」も参考にして頂けたら幸いです。

また、理想の体を持っている方の食事を真似したいと思った場合も、PFCバランスについて聞いてみるとどんな食事をしているのか想像しやすくなるのでおすすめです。

マクロ栄養素をコントロールする際の5つの注意点

まとめとしては、マクロ栄養素をコントロールする際の注意点を箇条書きで紹介しますね。

  • タンパク質は体重1kgにつき2-3g(基礎)
  • 脂質はエネルギー比で20%(基礎)
  • 炭水化物はエネルギー比で60%(基礎)
  • 上記の3つをコントロールする以外にも、”栄養素の質”、”食事摂取のタイミング”などについて管理する。
  • 必要であればサプリメントの摂取も考える。

マクロ栄養素のコントロールというと、注意点の始めの3つで挙げたような摂取量についてしか考えない方が多いようですが、その他の

  • 栄養素の質(動物性タンパク質なのか植物性タンパク質なのか、など)
  • 食事のタイミング

も非常に大切な要因です。

量をコントロール出来るようになったら次は栄養素の質へ、栄養素の質をコントロール出来るようになったら次は食事のタイミングへ、といった感じで常に新しいことさらに難しいことに挑戦していきましょう。

この辺は筋トレにおける漸進性の法則と似ていますね。

マクロ栄養素を計算できるおすすめのツールとアプリ

最後にマクロ栄養素の計算ができるアプリやwebページを紹介しますね!

MyfitnessPal

使われている方も多いのではないでしょうか?

食事を入力すると、総カロリーやマクロ栄養素量、PFCバランスを表示してくれるスグレモノです!

まぁ、これが一つアレば間違いないかと思います。

MyFitnessPal

MyFitnessPal
無料
posted with アプリーチ

カロリーSlism

こちらはwebページですが、食品を検索するとカロリー、マクロ栄養素、ミクロ栄養素。

また期待できる健康効果などが一覧でズラッと出てくる、情報量に優れたwebページです。

僕もよく使わせていただいています。

カロリーSlism

自作マクロ栄養素ツール

最後に僕の知り合いがExcelで自作して使っている食事管理表を紹介します。

  • 3カラムの構造になっていて
  • 一番左が食事プラン
  • 真ん中が総合栄養素表示
  • 一番右がメモとして食材の栄養素

を入力する欄になっています。

よく食べる食材や料理の栄養素を一番右に入力しておき、それを引用するように左の食事プランに入力していきます。

3つのマクロ栄養素を入力すると、カロリーとPFCバランスが算出されるように数式が組んでありますので、ぜひお試しください!(利用は誰でも可能ですが、一言メール頂けますと幸いです)

diet manager(ダウンロードする)

まとめ

健康ブームでは様々なダイエット方法がメディアで取り上げられたり、様々なサプリメントが販売されます。

しかし、栄養学の基本となるマクロ栄養素について理解しておけば悪質なダイエット、サプリメントに騙されることもありません。

今後、長く筋トレライフを送られるようであれば、マクロ栄養素の管理は必須ですのでぜひ取り組んでみてください。

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