皆さんは肩コリ、大丈夫ですか?
筋トレをしている人で生活習慣から来る肩コリをお持ちの方は少ないかと思いますが、筋トレで少し肩に痛みがでる、もしくは筋トレで肩を怪我してしまったという方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではなぜ肩コリが起こっとしまうのかを分析し、どういうエクササイズで解決できるのかを紹介していきます。
筋トレをやっている人はもちろんのこと、現在、肩こりで悩んでいるという人も少し参考にしてみてください。
目次
肩コリになってしまう主な原因
肩コリの原因はずばり、筋肉群のアンバランスにあります。
胸部と僧帽筋上部の筋肉が極端に強くなり(こっている)、対照に僧帽筋下部や菱形筋そして胸鎖乳突筋といったネックフレクサーが弱くなっている状態、これをアッパークロスシンドロームといいます。
弱くなっている僧帽筋下部の筋群は肩甲骨を寄せる働きを持つのに対して、強くなってしまっている胸部の筋肉は肩甲骨を広げる働きを持っています。
肩甲骨を広げる働きのほうが強くなってしまっていますので、肩甲骨が広がり肩が前に出てきてしまっています。
さらに、強くなってしまっている僧帽筋上部。よく肩がこった時にマッサージされる部位です。
この筋肉に引っ張られ肩甲骨が上方へずれます。
そして、ネックレスフレクサーが弱くなっているので首が前に出てきます。
肩が前に出てきていかり、首が前かがみになっている状態。
いわゆる”猫背”と呼ばれている姿勢です。
この様な肩甲骨が開いたいかり肩の状態だと、腕が肩より高い高さで運動する際に障害となります。
実際に試してみましょう。
肩甲骨の動きでわかること
気をつけの姿勢から、腕を「前にならえ」の状態まで持ち上げます。
この高さまでの腕の上昇運動がフレクションです。
このフレクションまでの運動であれば肩甲骨には特に影響を与えませんが、ここから更に高いところに腕を動かすとどうでしょうか。
「前にならえ」の姿勢から、腕を頭の上まで持ち上げます。
この動作が過度のフレクションという意味でハイパーフレクションと呼ばれます。
このハイパーフレクションをおこなった際に肩甲骨が下方、そして内側へ動いたことを感じられましたか?
このように腕を肩以上の高さで動かす際には肩甲骨が下方、そして内側へ動く必要があります。
猫背の姿勢で肩甲骨の動きが制限されている場合は、この肩甲骨の動きが上手く行かず、腕を肩の高さ以上に持ち上げた際に障害が出てしまうのです。
肩コリを治すおすすめのエクササイズ
原因がわかったところで、肩コリを改善するためのエクササイズを考えていきましょう。
肩コリの原因であるアッパークロスシンドロームには4つの問題点があります。
- 胸部の筋群のコリ
- ネックフレクサーの弱さ
- 僧帽筋上部のコリ
- 僧帽筋下部や菱形筋といった背部中央の筋群の弱さ
これら4つの問題点をそれぞれ改善するためのエクササイズを紹介します。
アッパークロスシンドロームを治し、姿勢を正しく戻すことで肩コリを改善することができます。
胸部の筋肉のコリ
胸部の筋群のコリを改善するエクササイズです。
コリの改善ですので、マッサージとストレッチが基本になってきます。
マッサージ
小さなボールを胸に当てて壁に押し付けます。
ボールを当てる部分は動画を参考にして頂ければわかりやすいですが、大胸筋の付け根に近い部分になります。
その後、
- 上体を上下に動かす
- 腕を開く、閉じる
といった運動を繰り返してマッサージしてください。
ストレッチポールをつかったストレッチ
ストレッチポールの上に寝転がり、腕を広げます。
まずはこの状態でゆっくりとストレッチさせましょう。
その後、大きな円を描くように身体の側部で腕を上下させます。
他にはショルダープレス、チェストプレスといった運動でもストレッチさせることができますので、ストレッチポールの上で肩をいろいろと動かしてみてください。
その他のストレッチ
背中の後ろでバーを握るストレッチです。
はじめは広い握りから始め、慣れてきたら少しずつ握りを狭くしていきましょう。
床を使ったストレッチです。
実践した経験から、このストレッチが一番胸部を上手にストレッチできたように感じたので、非常におすすめしたいストレッチです。
うつ伏せの姿勢から右腕を真横に広げます。(肘は90度)
その後、胸を左方向へ向けるようにして右の胸部をストレッチします。
ネックフレクサーの弱さ
ネックフレクサーはウエイトをつかって”鍛え”てしまうと、怪我の恐れがあります。
動画のように自重で動作し、動きを学習するというつもりでエクササイズをおこなってください。
僧帽筋上部のコリ
胸部同様、コリの改善はマッサージとストレッチで改善していきます。
マッサージ
ボールを使ったマッサージです。
僧帽筋上部にボールをあてて、上下に動きます。
胸部と同じように腕や肩甲骨を動かすのも効果的です。
このようにボールをふたつテープでつなげたマッサージ器具を使うともっと簡単です。
様々なマッサージに使えるので、おひとつ作ってみてはいかがでしょうか。
ストレッチ
こんなストレッチを一回はやったことがあるのではないでしょうか。
ポイントはストレッチする側の腕をしっかりと下げておくということです。
これだけで、僧帽筋上部へのストレッチが改善されますので是非お試しください。
僧帽筋下部や菱形筋といった背部中央の筋群の弱さ
最後にして最も大切なポイントです。
ベンチプレスのエクササイズは好きでもラットプルといった背中のトレーニングはあんまり、、という人は多いのではないでしょうか。
拮抗筋をバランスよく鍛えて姿勢の整った体を作りましょう。
ラットプルダウン
背中の最も基本的なトレーニングです。
全ての背中のトレーニングにおいて言える注意点ですが、ウエイトをプルした際に肩が高く張らないようにすることが大切です。
首を長く保つ
ことを意識すると、肩甲骨が正しいポジションで動作することができます。
肩が高く張ってしまうと僧帽筋下部周辺を鍛えたいエクササイズで、僧帽筋上部を鍛えてしまい更にアッパークロスシンドロームを悪化させてしまうので注意しましょう。
ベントオーバーローイング
首を長く保つ
という注意点をここでも守ってください。
動画後半のワイドグリップでのエクササイズでは、肩が高く張ってしまい、首が短くなってしまっていることが確認できます。
この運動では主に僧帽筋上部を鍛えることになりますので、肩コリを改善するためのエクササイズとしては間違っています。
インナーマッスル
最後に”インナーマッスル”と呼ばれる、細かい筋群を鍛えていきましょう。
上記2つのエクササイズとは違い、重量にこだわる必要はありません。
動作を学習して、正しい身体の使い方を勉強してください。
動画では様々なエクササイズを紹介していますが、どれも非常に効果的なトレーニングですので、是非実践してみてください。
ここでも”首を長く保つこと”を忘れないでください。
まとめ
以上、4つのポイントに対して様々なトレーニングを紹介しました。
以前の記事で紹介した腰痛同様に、
身体の痛みの原因は筋肉のアンバランスにあることが多いようです。
全身を満遍なく、正しい身体の使い方で鍛えることで、正しい姿勢を身に染み込ませましょう。
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