筋トレをする理由って筋肉を大きくすることですよね。(アスリートを除く)
ダイエットのために筋トレ、太るための筋トレ、ボディメイクのための筋トレ。
どんな目的があってもまずは筋肉を大きくすることを目指すべきです。
ここ最近の記事では当サイトは細かい技術的な記事が多かったですが、この記事ではもう一度原点に戻り「なぜ筋肉が大きくなるのか」というメカニズムについて解説していきます。
目次
筋肉が大きくなる(筋肥大)メカニズムについて
筋肉が大きくなる理由、それは「環境への適応」です。
生命に刻み込まれているDNAが持つ目的はただ一つ
- 種の存続
つまり生命維持を続け生殖することなのですが、地球という代わりゆく環境の中で生き抜くためには、現在の環境に適応し続けていく必要があります。
生物は進化を続けてきたことは皆さんご存知かと思います。
魚が両生類へ、その後爬虫類となり哺乳類もしくは鳥類へと進化してきました。
これらは過酷な環境で生き抜くために行われた「壮大な環境への適応」です。長期的なとも言えます。
では逆に、短期的な環境への適応とはなんでしょうか。それが身体能力の向上や病気に対する対抗力です。
筋トレで筋肉を大きくするということは「重たい重量を持ち上げなければいけない環境」に身を置き、人体を無理やり進化(筋肥大)させることを意味します。
この、重たい重量を持ち上げなければいけない環境、というものを作り出すために様々なことが科学され、適切な筋トレとして扱われているのです。
では早速、適切な筋トレ、つまり人体が進化せざるを得ない重たい重量を持ち上げなければいけない環境とは何なのか見ていきましょう。
筋肥大を目的とするトレーニングの頻度とインターバル
上記の話からも分かるように、一朝一夕の筋トレでは筋肉は成長しません。
最低でも3ヶ月はその環境に浸ることで、人体は進化(筋肥大)を開始します。
しかし、あまりにも過酷過ぎる環境では私たち人類の環境適応能力が足りずに、ストレスでへばってしまうことがあります。
そこで、筋トレの頻度としては、一度筋トレしたら48~72時間空ける、というものがセオリーとなっています。
これを超回復といったりもします。超回復についてはこちらの記事を参考に。
トレーニングする部位を変えていくことで、更に高頻度での筋トレが可能になりますが、それでも最大週5~6日。毎日やってしまうとやはり疲労で倒れてしまいます。
期間は3ヶ月以上。
頻度としては、2~3日に1回といったところでしょうか。
インターバルは60~120秒が目安
こちらは筋トレでの、各セット間の休憩のことです。
一回の筋トレにかける適切な時間は1~2時間とされていますが、皆さんはその中で何種目ほどトレーニングをされますか?
上記の時間内で多くの種目をやろうとすると、各セット間のインターバルが長くなってしまいますし、各セットでしっかりとレップするために疲労が回復し切るのを待つと、出来る種目の数は限られてしまいますよね。
もちろん、目的によって多少は変わるのですが、一般的に理想とされているインターバルの時間は60~120秒です。
- 短い→疲労が溜まりパンプアップし易いが筋破壊が起こりづらい
- 長い→高重量を扱え筋破壊が起こり易いがパンプアップしづらい
パンプアップによるホルモン分泌、重量を扱ったトレーニングによる筋破壊。
これら2つの要素が筋肥大には必要ですので、どちらも適度に獲得できる60~120秒というインターバルが適切です。
筋肉を大きくする食事について
上記のような適切な筋トレ、つまり筋肉が肥大しざるを得ない環境を上手に作り上げた場合、身体は筋肉を大きくしようとします。
しかし、いくら身体が筋肉を大きくしたくとも、その材料がなければ筋肉は大きくはなりません。
それが、食事です。
筋肉の材料となるタンパク質をしっかりとしっかりと食べ、エネルギーとなる炭水化物もしっかりと摂る。
脂質も欠乏してしまってはエネルギーを上手に産み出せませんので大切です。
エネルギーを過剰摂取する
上記のような身体を作り上げる栄養素は同時にエネルギーとしても利用されます。
- 1日に消費するエネルギー量=1日に摂取するエネルギー量
だった場合、筋肉を作るための栄養素が残りませんので、
- 1日に消費するエネルギー量<1日に摂取するエネルギー量
となるように、ご飯をたくさん食べましょう。
タンパク質をいっぱい摂る
筋肉の材料となるのはタンパク質です。
この肝心のタンパク質がエネルギーとして利用されてしまっては筋肉を作ることができませんので、上記で解説したようにしっかりとエネルギーを摂る必要がありますが、それでもタンパク質が100%筋肉のために残る保証はありません。
少なくとも体重1kgにつき2g程度のタンパク質を摂取するようにしましょう。
詳しいマクロ栄養素バランスについてはPFCバランスの記事でアップしていますので、参考にしてみてください。
筋肉を大きくするのにプロテインは必要?
筋トレして筋肉を大きくするならプロテイン!
という考えは安易です。
プロテインとは筋肉を大きくする魔法の薬ではなく、タンパク質という栄養素を凝縮させた栄養補助食品です。
つまり、鶏や牛乳などのタンパク質が豊富な食品を食べるのと何ら変わらないのです。
なので、よく
- プロテインの副作用?
- プロテインは禁止薬物?
などの質問を頂きますが、そんなものはありえないことが理解して頂けたかと思います。
ただ、「タンパク質を体重1kgにつき2g摂取する」という目標を達成するにあたり、プロテインを使ったほうが効率がいいことは間違いありません。
例えば体重70kgの方の場合、140gのタンパク質が必要ですが、これを牛肉から摂取しようとした場合、約450gもの肉を食べなければいけません。
それにこれを食べた場合同時に150g以上の脂質を摂取するはめになります。
そんな時に濾過された純粋なタンパク質を摂取できるプロテインを利用することで、必要な栄養素のみを的確に、適切なタイミングで摂取することが出来るのです。
おすすめのプロテインなどをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
有酸素運動はしない?する?
基本的に有酸素運動は筋肥大には影響しません。
有酸素運動による運動は、「重たい重量を持ち上げなければいけない環境」にカウントされないからです。
しかし、筋トレ後などに有酸素運動をすることによって脂肪燃焼効果があるので、余裕がある場合はやって損することはありません。
ただ、気をつけてほしいのが、筋トレの前に有酸素運動をすること。
これをやってしまうと、筋トレによって「重たい重量を持ち上げなければいけない環境」を作り出したいのにもかかわらず、有酸素運動によってその環境が脅かされてしまう、つまり筋肉が大きくなりにくくなるのです。
有酸素運動はやるなら筋トレ後。徹底しましょう!
筋肥大と乳酸の関係性
筋肉に乳酸を貯めることは、筋肉を大きく支えるための大切な要素の1つです。
筋肉を大きくさせるためには
- 筋破壊を起こす
- パンプアップ(血流制限)を起こしホルモンを分泌させる
という2つの要素がありますが、乳酸を貯めることはこれら2つともにアプローチすることができます。
まず、筋肉を構成するタンパク質は熱と酸に弱く、その環境下に置かれると通常の機能を失う、つまり筋破壊が起こります。
乳酸が筋肉に貯まることは、筋肉の環境を酸性に傾けることを意味しますので、その酸により筋破壊が起こるのです。
これは筋肉を大きくするためのトリガーでありながら、疲労そのものですので、乳酸は疲労物質として知られているんですね。
その筋肉に乳酸が貯まると、それを薄めるために筋肉に水が溜まります。
これがパンプアップです。
これにより、筋肉を大きくさせるホルモンがたくさん分泌され、筋肉が大きくなるのです。
筋肉を大きくするおすすめの筋トレメニュー
筋肉を大きくするためには、8~12RM(8-12回がギリギリ上がる重量)の重量で8~12レップスのトレーニングをする必要があります。
つまり、細かい重量設定がとても大切なのです。
自宅のウエイト器具を用いないトレーニングでは、細かい重量設定ができませんので、それ相応の結果しか期待できません。
もちろん、自宅にガッツリバーベルなどができる施設があるならいいですが、ない場合は筋トレ初心者の方ほど、ジムに通うことをおすすめします。
まず初めは
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
のBIG3と呼ばれるトレーニングを基本に補助トレーニングを2、3個合わせてメニューを作りましょう。
過去にも筋トレ種目をメニューごとにまとめた記事がありますので、参考にしてみてください。
まとめ
筋肉が大きくなる仕組みは”環境への適応”です。
筋肉が大きくならざるを得ない環境を作り上げることが大切で、そのためには最低3ヶ月以上の筋トレの継続、細かい重量設定を行ない限界ギリギリの筋トレを行なう必要があります。
しかし、頻度や強度が高すぎると今度は人間の環境適応能力が負けてしまい、ストレス障害が発生しますので、一度筋トレをしたら48-72時間は休憩するようにしましょう。
また、いくら身体が筋肉を大きくしたいと思っても、筋肉を大きくする材料であるタンパク質がないと筋肉は育ちません。
最低でも体重1kgにつき2gは摂取するように心がけてください。
以上のポイントに注意して、一緒に筋トレを始めていきましょう!
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